32樽限定の奇跡
静寂なハイランドの丘の麓に、スコットランドのクラフト蒸溜革命を先導したひとつの蒸溜所がある――その名はストラスアーン。
「ストラスアーン ハイランドシングルモルト」は、2013年にスコットランドの伝統と規制の壁を打ち破り、クラフト蒸溜所ブームの先駆者として誕生した小さな蒸溜所が、ようやく放つファーストシングルモルトです。蒸溜所の歴史、手作業へのこだわり、そして原酒の贅沢な個性が凝縮された1本。ウイスキーを“飲む”だけでなく、“語る”楽しみまでをも与えてくれる、極めて希少な作品です。
麦芽の甘みとベーキングスパイスが奏でる、温かな味わい
香り:開栓とともに穏やかに立ち上るオークの香りと、深く豊かなモルティさ。
味わい:とろりとシロップのような口当たり。そこに重なるのは、ドライアプリコットの酸味、蜂蜜の甘み、そしてバタークリームのまろやかさ。どこかホームメイドの温もりを感じさせる味わいが、ゆっくりと広がっていきます。
余韻:ホームベーキングを思わせる香ばしさと、バターオークビスケットのような余韻が長く続く、どこまでも温かみのあるフィニッシュ。
クラフト蒸溜の真髄ともいえる、複雑でありながら優しい味わい。ゆっくりとグラスを傾けるひとときに、心地よい静寂と安堵をもたらします。
一日一樽。妥協なき手仕事が生む真のクラフトウイスキー
ストラスアーン蒸溜所は、一日でわずか1樽分しかニューメイクを生産できない超小規模蒸溜所。
その手間と時間を惜しまず、すべてを職人が目視でハンドカット。さらには英国産のマリスオッター麦芽という、稀少かつ高価な品種のみを贅沢に使用しています。
このファーストリリースは、2019年にダグラスレイン社が蒸溜所を買収した後に蒸溜された原酒と、旧オーナー時代の原酒がブレンドされた特別な1本。
熟成には、EXバーボン樽、バージンオーク樽、EXシェリーオーク樽という3種の樽を使用。
それぞれの樽の個性が絶妙なバランスで混ざり合い、熟成の奥行きと広がりを実現しています。
しかも、このリリースは全世界でわずか32樽分の限定生産。一瞬にして市場から姿を消す可能性すらある、幻のようなボトルなのです。
クラフトの灯をともした先駆者、ストラスアーンの軌跡
2013年の創業時、ストラスアーン蒸溜所は“スコットランドで最も小さな蒸溜所の一つ”として話題を呼びました。
当時は大規模なスコッチ産業が主流で、個人規模のクラフト蒸溜所の設立は困難を極めましたが、ストラスアーンはこれに挑戦。
クラフト文化の息吹をスコットランドに根付かせた、真のパイオニア的存在として語り継がれています。
2019年、スプリングバンクやグレンゴインのボトリングでも名高いダグラスレイン社がストラスアーンを買収。新体制のもとで品質向上が図られ、2022年にはニューメイクの販売を経て、2023年、このシングルモルトのファーストリリースに至ります。
スタンダードなし。次なる一滴もまた、“一期一会”
現在、ストラスアーンでは生産量がごく限られているため、大手蒸溜所のようなスタンダードボトルの展開は未定。
その代わり、すべてがバッチ単位の少量生産であり、1本1本が異なる表情を見せる、いわば一期一会の味わいです。
そのなかでも、今回のファーストリリースは記念碑的意味合いを持つ、最初のフラッグシップ。
次のバッチがどのような構成になるかは未定であるため、このボトルはまさに“はじまりの味”として記憶に刻む価値があります。
こんな方におすすめ
• 大手にはない、クラフトの個性や温もりを感じたい方
• 小ロット生産の希少ウイスキーを収集している方
• ダグラスレイン社の品質に信頼を置く方
• ベーキング系の香りや、シロップ感のあるウイスキーが好みの方
ストラスアーン ハイランドシングルモルト――
そこには、量ではなく質に賭ける、クラフト精神のすべてが詰まっています。
32樽限定、極めて少量の奇跡のボトル。
そのひと口が、きっとあなたの記憶に“深く、美味しく”刻まれることでしょう🥃✨