限定コミッティーリリースの真髄
アードベッグの“挑戦心”が形になった1本。
「アードベッグ 8年 フォー・ディスカッション」は、その名の通り、世界中のアードベギャン(熱狂的ファン)たちが意見を交わし合うことを前提とした“実験的”な限定ウイスキーです。
生まれたのは、フラッグシップ「10年」が存在しない“パラレルワールド”のアードベッグ。
もし、そこに新たな看板ボトルをつくるとしたら――という壮大な仮定から出発した、前代未聞の思考実験が産んだ1本です。
スモーキーさとハーブの奔流
複雑にして鮮烈なテイスティングノート
香り:まず立ち上るのは炭、クレオソート、焦がしたトフィー。そして次第にフェンネルやピーマン、ラベンダーなどのグリーンでハーバルな香りへと変化し、アロマティックウッドと塩気を含んだ潮風が押し寄せます。
味わい:刺激的なペッパーのアタックの後、塩キャラメルチョコ、アニス、ユーカリ、ブライヤーウッドが口内を支配。やがて焦げたトーストやスモークベーコン、メンソールが広がり、どこまでも複雑でエッジの効いたフレーバーに。
余韻:長く残るペパーミントとクローブが、香りと味わいの旅に幕を下ろします。
このフレーバープロファイルは、まさに**“アードベッグのスモーク×若さ”の核心**を突いた設計。荒々しさと洗練、スモークとスイートの間で大胆に揺れ動くバランスが、このボトルを唯一無二の存在にしています。
10年の不在が生んだ、新たな可能性
「これは次のフラッグシップとなり得るか?」
この8年物は、アードベッグ最高蒸留責任者ビル・ラムズデン博士によって提案されたコンセプトから始まりました。
「もし10年が存在しなければ?」という仮定のもと、若い原酒の中に新しいスモーキーな美学を見出したのです。
その結果誕生したのが、フレッシュでありながら多層的、そしてスモーキーでありながらフルーティな余韻を備えたこの1本。
“若いアードベッグ”というだけでは済まされない、熟成途中にしか出せないワイルドな躍動感が魅力です。
限定リリースに込められたアードベギャンへの挑戦
「この味わいをどう捉えるか?」「アードベッグらしさとは何か?」
そんな問いを投げかけるように設計されたこのウイスキーは、コミッティーメンバー向けという限定性も手伝い、コアファンを中心に大きな話題を呼びました。
アードベッグ蒸留所所長コリン・ゴードンも、「私たちの最新作に対するアードベギャンの感想を聞くのが楽しみ」と語るように、このボトル自体が“対話”のツールでもあります。
探究心が導くスモーキーな知性
アードベッグ 8年 フォー・ディスカッション。
それは単なる限定ボトルではなく、アードベッグという哲学を問う挑戦状。
炭と潮とハーブが織りなすその複雑な世界は、ウイスキーという存在がまだまだ語り尽くせないものであることを思い出させてくれるはずです。
「アードベッグにこれまで何を求めてきたか」
そして「これから、どんなアードベッグを楽しみたいか」
――その答えを、ぜひこの1本とともに見つけてみてください🥃✨