スモーキーさと潮の香り、そして深く熟した果実の甘み――
これらを見事なバランスで融合させた1本、それが「ボウモア 10年 ダーク&インテンス」です。
スコットランド・アイラ島に現存する最古の蒸溜所、ボウモア蒸溜所が海外免税店向けにリリースした1,000mlの大容量ボトル。
その名が示すとおり、濃厚(ダーク)で複雑(インテンス)な味わいを持ち、PX系シェリー樽とホグスヘッドの熟成原酒が織りなす重厚な仕上がりが特徴です。
“気品あるアイラモルト”の象徴であるボウモアの、もうひとつの顔――
スモークとシェリーの狭間に漂う、黒く美しい誘惑にご注目ください。
スモークと甘みの融合
― スペイン産シェリーカスクの力
「ダーク&インテンス」という名が表す通り、このボウモア10年は、
スパニッシュシェリーカスク(おそらくPXまたはOloroso)とホグスヘッド樽での熟成により、
深いコクと複雑さを備えた香味を実現しています。
香り:塩気のあるプレッツェルやベーキングスパイス、ドライフルーツ入りのフルーツケーキが広がり、わずかにシナモンのニュアンスも。
味わい:オレンジピールの鮮やかな柑橘感、滑らかなココアチョコレートの甘み、そして海塩のアクセントが絶妙に絡み合います。
フィニッシュ:しっとりとしたスモーキーさと、ほんのりビターな甘さが長く尾を引く、余韻深い後味。
ボウモアらしいエレガントなスモークと、シェリー由来のリッチな甘さのバランスは、まさに“ダーク&インテンス”の名にふさわしい構成です。
アイラ島最古の誇り
― ボウモア蒸溜所の伝統と革新
1779年に創業されたボウモア蒸溜所は、アイラ島で最も古く、スコットランド全体でも指折りの歴史を誇る蒸溜所。
“アイラモルトの女王”とも称されるそのウイスキーは、潮風とスモークが優美に共鳴する味わいで、世界中の愛好家を魅了してきました。
中でも象徴的なのが、海に面した「No.1ヴォルト」と呼ばれる貯蔵庫。
インダール湾の海水面よりも低い位置にあるこの熟成庫は、海の影響をダイレクトに受ける“潮かぶり”の環境として有名で、
ここで眠る原酒には、アイラ特有の潮気とミネラル感がしっかりと宿ります。
フロアモルティングが育むクラシックな風味
ボウモア蒸溜所では、現在スコットランドでも数えるほどしか残っていない伝統的なフロアモルティングを採用。
麦芽を手作業で床に広げ、職人たちが丹念に攪拌しながら発芽を管理するこの手法は、時間と労力を要しますが、
その分、香味の奥行きと一体感に大きく貢献します。
さらに、乾燥工程ではアイラ島産のピートを使用。
このピートが、ボウモア独自の上品で香ばしいスモーキーさを生み出しているのです。
なぜ1Lボトルなのか?
― 免税店限定モデルの魅力
「ボウモア 10年 ダーク&インテンス」は、海外空港の免税店向けに設計された特別仕様。
そのため、一般的な700mlではなく、1,000mlという大容量でのリリースとなっています。
長旅や特別な日々に、余裕をもって愉しめる贅沢なボリューム。
また、飲みごたえだけでなく、濃厚なスタイルのボウモアをじっくりと味わい尽くせる1本として、
家庭用のストックにも贈答用にも重宝されるアイテムです。
まとめ:深く、黒く、魅せるボウモア
ボウモア 10年 ダーク&インテンス――
それは、スモーキーな伝統と、甘美な革新が交差する1本。
クラシックなアイラモルトでありながら、PX系シェリー樽熟成によって濃厚で優雅な甘さを持ち、
しかも免税店限定のリッチな1,000mlボトル仕様。
重厚かつ洗練された味わいは、まさに“ボウモアのもう一つの顔”として、コレクターにも初級者にもおすすめできる逸品です。
“女王の深奥”に触れるような、知的で芳醇な飲み心地。
今宵、グラスの中に広がる深い闇を、じっくりと味わってみてはいかがでしょうか🥃✨