ロイヤル・ブラックラ 21年 王に愛されたスコッチの系譜

ロイヤル・ブラックラ 21年 王に愛されたスコッチの系譜

3種のシェリー樽が描き出す、芳醇でスパイシーなエレガンス

スコッチウイスキーの歴史を語るうえで、欠かすことのできない名門――それが「ロイヤル・ブラックラ」。1812年創業のこの蒸溜所は、1833年にウイスキーとして初めて英国王室御用達を賜った歴史を持ち、「The King’s Own Whisky(王のためのウイスキー)」として知られています。
その象徴ともいえるのが、今回ご紹介する「ロイヤル・ブラックラ 21年」。アメリカンオーク樽で熟成後、3種のシェリー樽(オロロソ/パロ・コルタド/ペドロ・ヒメネス)で丁寧にフィニッシュを施した、贅沢の極みともいえる逸品です。

3つのシェリー樽が織りなす複層的な味わい

ブレンドフィニッシュという技巧
この21年は、ただ熟成を重ねたウイスキーではありません。
ベースとなるのはアメリカンオーク樽でしなやかに育まれた原酒。その後、香味の異なる3種のシェリー樽でフィニッシュをかけるという高度なブレンド技術によって、深いコクと重層的な味わいが実現されています。
オロロソシェリー樽:ナッツやトフィーのようなリッチでドライなニュアンスを加え、ベースに骨格を与える
パロ・コルタド樽:アモンティリャードの華やかさとオロロソの深みを兼ね備えた希少なタイプで、ウイスキーに絶妙なスパイス感と複雑さをプラス
ペドロ・ヒメネス樽:レーズンや黒糖、サマーベリーを思わせる濃厚な甘みで、味わいを豊かに包み込む
この3種の樽が奏でるハーモニーはまさに芸術的。フィニッシュという手法がここまで完成度の高い作品に仕上がるのは、長い伝統と緻密なブレンド技術があってこそです。

テイスティングノート

王室にふさわしい芳醇さと気品
香り:トフィーや熟れたベリーの芳醇なアロマ。時間が経つにつれ、黒糖やバニラ、シナモンといった甘やかでスパイシーなニュアンスが広がります。
味わい:口に含むと、まずシナモンやシュガーのやわらかな甘み。その後に広がるのは、ドライフルーツやカカオを想起させる奥行きのあるテクスチャ。
余韻:長くエレガント。スパイシーさと熟成感が穏やかに尾を引き、最後まで王者の風格を感じさせます。

ロイヤル・ブラックラの歴史と格

“Royal”の称号を持つ数少ない存在
「ロイヤル」の称号を冠するスコッチは数少なく、しかもそれが王室から直接賜ったものであれば、なおさら希少です。ロイヤル・ブラックラはその最初の存在として、スコッチ史に燦然と名を残しています。
この栄誉は、単に“名前”だけではありません。ウイスキーそのものの品質と信頼、そして製造の真摯な姿勢が評価された結果であり、今もその精神は脈々と受け継がれています。

贅沢なひとときにふさわしい1本

ロイヤル・ブラックラ 21年は、豊かな香味と品格を兼ね備えたウイスキーとして、特別な時間を彩るのに最適です。記念日の贈り物や、大切な人との語らいの場に。
また、ウイスキー上級者にとっても、複層的な味わいの分析を楽しめる奥深さがあります。

この1本に込められた“王室の物語”と“熟成の技”。

それをグラスに注いだ瞬間から、あなたの時間は静かに、そして豊かに変わりはじめるでしょう。





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