【ニッカ最高峰のブレンデッド】鶴(TSURU)とは?竹鶴政孝が遺した集大成のウイスキーを徹底解説
日本のプレミアムウイスキーの中でも、特別な存在として知られているのが「鶴(TSURU)」です。
「鶴」は、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝が目指した理想のブレンデッドウイスキーを体現する一本として誕生しました。現在では一般販売を終了し、蒸留所限定で販売される希少なウイスキーとなっており、多くのウイスキーファンが憧れる銘柄の一つです。
今回は、「鶴」の歴史や特徴、味わい、そして「日本のウイスキーの父」と呼ばれる竹鶴政孝について詳しくご紹介します。
鶴(TSURU)とは?
「鶴」は、ニッカウヰスキーが誇るプレミアムブレンデッドウイスキーです。
ブランド名には、日本を象徴する縁起の良い鳥「鶴」が採用され、長寿や繁栄、そして日本の美意識が込められています。
その品質はまさにニッカの最高峰。創業者・竹鶴政孝が長年培ってきたウイスキー造りの技術と哲学が凝縮された一本として、多くの愛好家から高い評価を受けています。
現在は全国流通を終了しており、余市蒸溜所や宮城峡蒸溜所などで限定販売される特別なボトルとなっています。
鶴の味わいと特徴
「鶴」の最大の魅力は、ニッカを代表する2つの蒸溜所のモルト原酒を贅沢に使用していることです。
余市モルト
北海道・余市蒸溜所で造られるモルト原酒は、石炭直火蒸溜による力強さと、ほのかなピート香、重厚なコクが特徴です。
宮城峡モルト
一方、宮城峡蒸溜所のモルト原酒は、華やかでフルーティーな香りと、なめらかな口当たりが魅力です。
カフェグレーンとの絶妙な調和
さらに、ニッカが誇る伝統的なカフェ式連続式蒸溜機で造られたグレーン原酒をブレンドすることで、まろやかさと奥深い甘みが加わります。
これらを絶妙なバランスでブレンドすることで、
- 深く華やかな香り
- シルクのようになめらかな口当たり
- 上品な甘み
- 長く心地よい余韻
を実現しています。
ブレンデッドウイスキーでありながら、それぞれの個性が美しく調和した完成度の高さは、まさにニッカの技術力の結晶といえるでしょう。
年数表記からノンエイジへ
かつて「鶴」には、
- 鶴17年
- 鶴12年
などの熟成年数表記モデルが存在しました。
しかし近年のジャパニーズウイスキー人気の高まりにより、熟成原酒が不足したことから、これらはすべて終売となっています。
現在販売されている「鶴」はノンエイジ仕様となっていますが、年数表記がなくても高品質な原酒だけを厳選してブレンドしており、その完成度は非常に高く評価されています。
蒸留所限定という希少性も相まって、現在ではコレクターズアイテムとしても人気を集めています。
「日本のウイスキーの父」竹鶴政孝
「鶴」を語る上で欠かせない人物が、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝です。
広島県竹原市の酒造家に生まれた竹鶴政孝は、本場スコットランドへ留学し、当時としては非常に珍しかった本格的なウイスキー製造技術を学びました。
帰国後は寿屋(現在のサントリー)へ入社し、日本初の本格モルト蒸溜所である山崎蒸溜所の建設に大きく貢献します。
その後、自ら理想のウイスキーを造るため北海道余市町へ移り、1934年に大日本果汁(現在のニッカウヰスキー)を創業しました。
スコットランド人の妻・リタとともに歩んだ人生は、多くの人々に感動を与え、NHK連続テレビ小説『マッサン』のモデルにもなっています。
現在、日本のウイスキーが世界中で高い評価を受けている礎を築いた人物として、「ジャパニーズウイスキーの父」と称えられています。
鶴はニッカの歴史そのもの
「鶴」は単なる高級ウイスキーではありません。
竹鶴政孝が生涯をかけて追い求めた「理想のブレンデッドウイスキー」が形となった、日本のウイスキー文化を象徴する一本です。
余市の力強さ、宮城峡の華やかさ、カフェグレーンのやさしい甘みが見事に調和し、ニッカならではのブレンド技術を存分に味わうことができます。
現在は蒸留所限定販売という特別な存在となっていますが、その希少性だけでなく、味わいそのものも日本を代表するプレミアムブレンデッドウイスキーにふさわしい完成度を誇ります。
もし蒸留所を訪れる機会があれば、ぜひ手に取っていただきたい一本です。ニッカの歴史と竹鶴政孝の情熱、そして日本のウイスキー文化の歩みを、グラスの中でじっくりと感じることができるでしょう。
