アイラ島の新星が放つ“深淵なる湖”の名を冠した1本
アードナッホー セカンドリリース インフィニット ロッホの魅力を徹底解説
スコットランド・アイラ島に誕生した9番目の蒸留所として、世界中のウイスキーファンから注目を集めているアードナッホー蒸留所。
その蒸留所からリリースされた「アードナッホー セカンドリリース インフィニット ロッホ」は、クラシカルなアイラモルトの魅力と、新時代の蒸留所ならではの洗練された個性が融合した話題作です。
“インフィニット ロッホ”とは、「深淵なる湖」という意味。蒸留所の命ともいえる水源「アードナッホー湖」に由来して名付けられました。アイラ島の自然と伝統を詰め込んだこの1本は、近年の新興蒸留所の中でも特に完成度が高いと評され、多くの愛好家から熱い視線を浴びています。
アードナッホー蒸留所とは?
ハンターレイン社が設立したアードナッホー蒸留所は、2018年に操業を開始した比較的新しい蒸留所です。
しかし、その中身は“新しい”だけではありません。
むしろ、現代では珍しくなった伝統製法を積極的に採用し、古き良きアイラモルトを現代に蘇らせるような哲学を持っています。
蒸留所はアイラ島北東部の高台に位置し、目の前にはアイラ海峡とジュラ島の美しい景色が広がります。使用する水は、すぐそばにあるアードナッホー湖の軟水。澄んだ自然環境の中で、力強くも繊細なウイスキーが造られています。
特に注目されているのが「ワームタブ」と呼ばれる伝統的な冷却装置です。
現在ではシェル&チューブ型が主流となっていますが、アードナッホーではあえてクラシカルなワームタブを採用。蒸気をゆっくり冷却することで、オイリーで厚みのある酒質を実現しています。
この製法こそが、アードナッホー独自の“重厚感”を生み出す大きな理由なのです。
セカンドリリース「インフィニット ロッホ」の特徴
今回の「インフィニット ロッホ」は、蒸留所の方向性を世界へ示す重要なコアレンジのひとつ。
熟成にはファーストフィル・バーボン樽とオロロソシェリー樽を使用。約5年という比較的若い熟成年数ながら、驚くほど完成度の高い味わいを実現しています。
アルコール度数は50%。
さらにノンチルフィルタード、無着色でボトリングされており、蒸留所の個性をそのまま味わえる仕様となっています。
これは“飲みやすさ”よりも、“本来の味わい”を優先した本格派のスタイル。近年のクラフト蒸留所らしいこだわりが感じられます。
香りと味わい ― 若さを超えた完成度
グラスに注ぐと、まず立ち上がるのは力強いピートスモーク。
しかし単なるスモーキーさではなく、奥から潮風や海水のニュアンスがゆっくりと現れ、まさにアイラモルトらしい個性を感じさせます。
さらに時間が経つにつれ、
- ダークチョコレート
- 焼いたオーク
- 柑橘系の皮
- メンソール
- ドライフルーツ
など、多層的な香りが次々と広がっていきます。
口当たりは非常にオイリー。
ワームタブ由来とも言われる粘性のあるテクスチャーが心地よく、若い原酒特有の荒さを感じさせません。
余韻ではスモークと甘み、塩気が長く続き、「クラシカルなアイラ」と「現代的な洗練」が同居した印象を与えてくれます。
アイラファンが注目する理由
アードナッホーが高く評価されている理由は、“単なる新蒸留所”では終わらない点にあります。
近年は世界中で新しい蒸留所が増えていますが、その中でもアードナッホーは「伝統回帰」をテーマに掲げています。
- ワームタブ採用
- ノンチルフィルタード
- 無着色
- クラシカルなピートスタイル
- 厚みのある酒質
これらは、往年のアイラモルトファンが求める要素そのもの。
特に近年の軽快化・飲みやすさ重視の流れとは異なり、“骨太なアイラ”を目指している点が、コアなウイスキーファンから強く支持されています。
これからのアードナッホーに期待
まだ蒸留開始から歴史の浅い蒸留所でありながら、ここまで完成度の高いリリースを実現しているアードナッホー。
今後10年、15年熟成が登場した時、どれほど素晴らしい進化を遂げるのか――。
多くのファンが期待を寄せているのも納得です。
すでにアイラ島の新たな“聖地”として観光客も増えており、ビジターセンターでは蒸留工程を間近で見学することも可能。伝統と革新が共存する蒸留所として、今後ますます存在感を高めていくでしょう。
まとめ
「アードナッホー セカンドリリース インフィニット ロッホ」は、単なる新興蒸留所の若いウイスキーではありません。
クラシカルなアイラモルトへの敬意と、現代的な品質設計が高次元で融合した、“未来を感じさせる1本”です。
ピート好き、アイラ好きはもちろん、
- ラガヴーリン
- ラフロイグ
- アードベッグ
- カリラ
といった王道アイラを愛飲している方にも、ぜひ一度試してほしい注目ボトル。
“深淵なる湖”の名にふさわしい、奥行きある味わいをぜひ体験してみてください。